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OTC補聴器について

OTC補聴器(市販補聴器)って何?

OTC補聴器とは

OTCとは、Over-The-Counterの頭文字で、身近なものだと医薬品(処方箋のいらない市販薬)などで使われている言葉です。
補聴器においては購入時の聴力測定等を必要とせず、専門家による調整やフィッティングなしで購入ができる補聴器を指します。

OTC補聴器に関する動き

アメリカで2022年10月より軽・中等度の難聴者向けの、専門家が調整しないOTC補聴器の制度がスタートし、様々なメーカーが制度に沿った補聴器の開発に取り組みました。
日本では国が補聴器を承認する際に専門家による診断や調整等は要件としていませんので、同じようなものは以前より販売されています。
今後は、アメリカ向けに開発された商品が日本に入ってくることも予想されますが、価格面や満足度などの課題があるようです。

集音器との違い

補聴器と集音器のページで解説している「集音器」とも似ていますが、一番の違いは国による医療機器の認証を取っているかいないかが異なります。
その他は、それぞれの製品によって異なります。
関係性を簡単に表すと図の通りです。このうち、当社が取り扱っているのは(狭義の)補聴器のみです。

一般的な補聴器とOTC補聴器の比較


一般的な補聴器
(当社取り扱い補聴器)
OTC補聴器
定義
医療機器等法で定められた、管理医療機器のであり、専門家が調整する前提で作られているもの
医療機器等法で定められた、管理医療機器であり、使用者が調整する前提で作られているもの
補聴器の形状
耳かけ型・耳穴型・ポケット型から選ぶことができます
オーダーメイドの耳栓や耳穴型補聴器を製作することもできます
耳穴型(既成型)
耳かけ型
調整方法
言語聴覚士や認定補聴器技能者などの専門スタッフが、測定・確認を行いながら細かく調整やフィッティングをします
基本的にはご自身で行います
金額
平均20万円前後
補聴器の機能、形状に応じてご予算は様々です
5~10万円前後
購入できるお店
◎認定補聴器専門店(当社)
〇認定補聴器技能者のいる販売店
△専門家がいない販売店など
△通販など
主に通信販売 
他、一部家電量販店など
障害者総合支援法による交付 
対象
アフターフォロー
専門スタッフが細かくフォローを行います

OTC補聴器のメリット・デメリット

メリット

  • 比較的安価で手に入る
  • 家電量販店や通信販売などで手軽に購入できる
  • 専門家を介さない為、購入時の手間が少ない

デメリット

  • 聴力(お耳の状態)によっては装用効果が得られない場合がある
  • 形状などの選択肢が少ない
  • 設定、調整はご自身で行う
  • 専門家(医療機関・専門スタッフ)を介さない為、装用効果が得られているかなど、専用設備での確認ができない
  • うまく調整・操作ができない場合に専門家のフォローが受けられない場合がある

まとめ

  • OTC補聴器の多くは、軽度から中等度までの比較的軽い難聴の方を対象としています。専門家が調整できなかったり、店頭での相談はできないことが多いため、ご自身ですべて解決できる方には、一つの選択肢かもしれません。
  • OTC補聴器や集音器で改善しない場合でも、専門家によるフィッティングがされた補聴器では、聞こえやすさが改善する可能性があります。
  • 医師から中等度を超える難聴と診断されていたり、お耳の病気を患っている方には不向きと言えるでしょう。専門店で補聴器の相談をすることが勧められます。
  • OTC補聴器の多くは、調整にスマートホンやインターネット環境を必要とします。それらの環境が整っていない場合、製品によっては使用できないことも考えられます。
  • 補聴器の購入を検討されるすべての方に言えますが、特に18歳未満で聞こえに不安を感じている方に関しては、購入前に耳鼻(咽喉)科医師へ受診することを強くお勧めいたします。

※当社ではOTC補聴器の取り扱いは致しておりません。あらかじめご了承ください。


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